CCP4

CCP4(Collaborative Computational Project No. 4)は、X線結晶構造解析を中心とした構造解析に用いる様々なソフトウェアの集合体です。CCP4 は、X線回折データの処理から構造モデルの精密化まで X線結晶構造解析におけるすべての行程を網羅しており、CCP4 だけで構造解析を行うことが可能です。Crystallographer にとって必要不可欠なソフトウェアパッケージです。


インストール方法

CCP4 のインストールは、2通りの方法があります。一つは、CCP4 のウェブサイトからダウンロードできるバイナリーを用いてインストールする方法です。もう一つは、Fink を用いてインストールする方法です。前者の方法でインストールした CCP4 は、アプリケーションフォルダに保存され、CCP4i や iMosflm をアイコンのダブルクリックで立ち上げることができます(ターミナルを必要としません)。後者の方法でインストールする CCP4 は、バイナリーのバージョンに比べ、頻繁にアップデートされています。バイナリーのバージョンに不具合があった場合は、Fink のバージョンを試すと良いかもしれません。両方のバージョンの CCP4 をインストールしておくと良いと思います。

 Fink を用いた CCP4 のインストールについて簡単に説明します。CCP4 は Coot ほどではありませんが、多くのソフトに依存しています。CCP4 および CCP4 が依存するソフトをすべてインストールするのに、Mac Pro や iMac でも半日ぐらいかかります。MacBook Pro や MacBook Air に CCP4 をインストールする場合は、オーバーナイトで行った方が良いかもしれません。インストールを開始するには、ターミナルを立ち上げて以下のコマンドを実行します。

fink install ccp4

上記のコマンドを実行すると、まず始めに CCP4 および CCP4 が依存するソフトのソースコードが順々にダウンロードされ、その後にインスールが開始します。CCP4 のインストールが始まってからしばらくすると、インストールが一旦中断されて CCP4 のライセンスが表示されます。

CCP4 license 1

リターンキーを何回か押すと、ライセンスに同意するかを聞いてきます。”y” を押してからリターンキーを押すとインストールが再開されます。注意点としては、リターンキーをゆっくり押すことです。同意のところで “y” を入力せずにリターンキーを押してしまうと、ライセンスに同意しないと見なされ、インストールが終了してしまいます。間違ってリターンキーを押してしまった場合は、”fink install ccp4″ を再度実行してください。

CCP4 license 2

ライセンスに同意し、インストールが再開されれば、パソコンから離れても大丈夫です。

初めて CCP4 を立ち上げるときは、以下のコマンドを用います。

sudo -E ccp4i

2回目以降の立ち上げには、以下のコマンドを用います。

ccp4i

 

最終更新日:2012年12月29日

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