PyMOL

PyMOL は、構造生物学者の間で広く用いられている分子表示ソフトです。高解像度の作図、動画の作成、パワーポイントやウェブページの中での操作ができます。また解析ソフトとしても有用であり、静電ポテンシャルを計算する APBS や、タンパク質の構造アライメントを行う CEALIGN が PyMOL 上で簡単に使用できます。PyMOL には、オープンソース版とネイティブ版があります。前者は無料ですが、インストールに少し手間がかかります。後者はオープンソース版より動作が速く、インストールが楽ですが、有料です。


オープンソース版のインストール

Mac の場合、オープンソースの PyMOL は、Fink を用いてインストールすることができます。また、オープンソース版の PyMOL は X11 が必要なので、インストールしていない場合はこちらを参照してください。Fink と X11 の準備ができたらターミナルを立ち上げて、以下のコマンドを実行します。

fink install pymol-py27

オープンソース版の PyMOL を立ち上げるには、以下のコマンドをターミナルで実行します。”-M” はステレオ(立体視)モードをオフにします。Mac に内蔵されているグラフィックカードによっては、PyMOL との相性が悪い場合がありますので、念のためステレオモードを切っておきます。

pymol -M

open-source PyMOL window


ネイティブ版(MacPyMOL)のインストール

ネイティブ版は、3年間のアカデミックライセンスで 約25,000 円です。ライセンスの購入は、PyMOL のウェブサイトで行い、インストーラーは専用のウェブサイトからダウンロードします。ダウンロードされたインストーラーをダブルクリックすると仮想ドライブになります。その中に MacPyMOL がありますので、それをアプリケーション フォルダにコピーすれば、インストールは完了です。

MacPyMOL


APBS などのプラグインの使用について

APBS などのプラグインを使用する場合は、PyMOL のメニューバーの Plugin を選択します。ネイティブ版の PyMOL(MacPyMOL)の場合、メニューバーに Plugin という項目がありませんので、直接プラグインが使用できません。プラグインを使用するには、MacPyMOL をアプリケーションフォルダの中で複製し、PyMOLX11Hybrid という名前に変更します。PyMOLX11Hybrid は X11 のアプリケーションとして動作しますので、X11 をインストールしていない場合はこちらを参照してください。PyMOLX11Hybrid では APBS をはじめとするプラグインが使用できます。

 

最終更新日:2013年1月1日

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